高校の英語の授業といえば、やはり「予習で全訳→授業で生徒を指名して和訳の確認」が多かったと思います。

全訳だと

①時間と負担がかかる(ひどいケースは英文も全て手で書き写せとおっしゃる、、、)

②文章全体の言いたいことをつかむ訓練ができない(1文1文に近寄りすぎです)

③特に高2後半以降授業では日本語の表現の微差(いわゆる「美しい」訳)ばかり扱っていて、あまり役立たないし、ほとんどの生徒はあたったところの和訳をなんとか用意するだけ、定期試験も和訳の丸覚えで力がつかない

④もっとも重大なことに、きちんとした日本語の文に訳さなくても英文の意味がとれるようにならない!!入試でスピードが足らない。

東大・慶應SFC・早稲田・上智とスピード重視入試の多い東日本では割と昔から全訳を課す学校は減っていましたが、西日本、特に課題をどしどし出す方針が強い九州の公立校ではやはり10年近く前までは英語と言えば「全訳」というものでした。

ところが、ここ5~6年間で特に、こうした「全訳型授業」は少しずつ影を潜めつつあります。

変わって「英文の単語と音読とリスニング中心、それにスピード読解の練習」ばかり(ばかり、というところがポイントです。それ以外やらないのです)やる授業が増えてきました。今ではどの参考書も決まって音読CDついてますしね。いわゆる「灘高方式」というものです。

その結果、今度はリスニング力や簡単な文章を何となく理解する力、長文を読んだ絶対量は高まったのですが、

①正確な和訳が全くできない。でたらめ和訳。(SとOもあやしい生徒ばかりです。thatがからむと6割強の大学受験生は危ないのではないか?)

②やや難しめの、英語のライティング作法で書かれた、骨のある(主張のある)文章はさっぱり読めない。(最近の記述系模試の平均点の低さと来たら、、、、)

③語彙があやふやなまま。多くは似た単語の意味が識別できず苦しむ。品詞の概念がない。(ひどい場合は高3でthereとtheirとthey’reとtheseが区別つきません、本当です。少し普通でもinviteとinvestとinvent、とかexperimentとexperienceは6割程度の受験生はあやしい。いわんをや、literalとliteraryとliterate。)

④英文法があやふや。英文法の問題での得点力低下(センター第2問が苦手な子の増加)。

という状況が今、生じています。

攻略のために

①中3までの間に正しいSVOCを「体感」(中学レベルの英文を覚え、訳し、作り、自由自在に)しておく、変な癖をつけないようにある程度和訳に挑戦する。短めの英文をパッと見て正しい、きちんとした和訳ができるように訓練する

→中3の教科書や高校入試問題を活用

②英単語は品詞・語源・接頭辞・接尾辞などに注意して、前後からじっくりと類推して読む

③きちんと本当にその文章がわかったと言えるまで解説をしてもらう

②・③→予備校や塾の授業や参考書を活用、やや背伸びした文章がいいかもしれません。(大半の生徒さんにとっては個別指導でプロに習うのがベストですが)

④たとえ並べ替えしか出なくても英作文にきちんと向き合う

→ライティングの授業を手抜きしない

ということを意識された方がいいですね。

また、音読・多読はそもそも、それにあわせて「直読直解力」を鍛えるためにあるのですが、そのあたりはまた、ページを改めてかかせていただきます。